第178章 よくもまあ猫をかぶれるものだ

その瞬間、会場中の視線が、ひとりのスタッフへと吸い寄せられた。

「いったい誰が、こんな大金を? いきなり1,000万って……とんでもない大富豪だろ!」

「だよな。俺たちが出してもせいぜい数千円だぞ? 1,000万なんて桁が違う!」

「1,000万もポンと出せるなんて、相当な金持ちだ。じゃなきゃ……よほどの変わり者か」

……。

あちこちから好き勝手な声が飛び、ざわめきが膨らんでいく。

誰が一気に1,000万も寄付したのか。全員が知りたくてたまらなかった。

松山社長の顔に、ほんの一瞬だけ興奮が走る。だがすぐに消える。

彼の立場で露骨に喜ぶわけにはいかない。

今日だけで、みんなの...

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